20210206

株式会社Unicocoという会社を杉田ぱんさんが作って、そこで始まるカルチャースクールで「完成させるためのゲーム作り教室」というのを2月20日(第1回)にやります。全6回です。詳細はこちら(>リンク

各回、定員60人です。半数以上はもう埋まってるみたいです。参加者は録画が見れるので、リアルタイム参加じゃなくても大丈夫です。課題がありますが、これも参加自由です(理解できなかったり、つまづいてもokです。「今の自分にはできない」ということが分かるのも、挑戦の収穫の1つだと思います)。

設計について

まず、「プログラミングを仕事にする」「自作ゲームでお金を稼ぐ」みたいな目的からは遠い設計にしています。直接それらを目指すなら、適した教育プログラムや独学のためのものがたくさんあります。

習い事をしようかと迷うぐらいの人は、じゅうぶん分かってると思いますが、世の中、「金になるかどうか」「プロになれるかどうか」だけではないです。むしろそれは世の中のごく一部でしかありません。「何かをして、お金にして、幸せを得る」よりも、「何かをして、幸せを得る」のほうがプロセスとして短いです。しかし難しいのです。何が自分の幸せや喜びに結びつくのかを知っていなければできないことだし。

とにかく。

今回の集まりは、タイトルが「完成させるための…」となっていて、これは「小さなハードルをできるだけ多い参加者にクリアしてもらえるようにして、”プログラム作って発表したことがある”という状態になれる」みたいな目的を表現したタイトルです。ですが、この目的は、この教室の2番目の目的です。

1番目の目的は、「ゲーム作りを習うという経験をする」という、ずばりそのままな部分に設定しています。(これは、あくまで内容の設定なので、違うふうに収穫を得たり、こちらの意図していない効果を得ることもできると思います。)

「ゲーム作りを習うという経験をする」

たとえば僕は、数年前に1度だけヨガの講習会に行って、それ以来そういうものにあんまり行ってないです。でも、その集まりで解説してくれたことがしっかりしていたり、指導も良かったので、家で体操をすることが習慣になったし、日常で呼吸が浅くなっていることに気づいて直すようになりました。今でもヨガは僕にとってあまり身近なものではないけど、1度行っただけでも以前より「ヨガの考え方や自分の肉体に耳を傾けることのできる自分」になれました。

これもまた数年前、ペニースケートボードという小さいスケボーを買いました。飛行機の機内持ち込みができる長さで、自転車を買うほどじゃない短期滞在先で町中を移動するのにいいと思ったんです。町に溶け込もうとすると、町が応えてくれる時があって。だけど僕は下手なので、車が怖くてあまり使わなくなってしまいました。それでも広い公園に持っていって遊んだりできるし、そこが普段行かないところだと生活に変化が出たり、そこで会う人も普段と違ったりします。

ルービックキューブをやったことある人は分かると思うんですけど、複雑な多面体の1箇所を変えると、その周りとか反対側とか、あらゆる場所が影響を受けて混ざります。それですわ。それが自分の中で起こる感じです。初心者や未経験者でも大丈夫で、それでいて経験として十分な強さを持つような内容にしようとしています。

ゲーム作り

色んな習い事があって、習うと「前より自分のことが好きになれる」「自分というものに総合的な自信が持てる」「よくわからないけどいい感じって気がする」ってものがあります。それを大事にします。

たとえば今の僕は、漫画や文章やプログラムが作れます。で、今何が習いたいかと言えば、たとえば野鳥観察とかです。森とかに行って、先生が「あれは極楽鳥です。うそです。」とか言って、それに何人かでついていくんです。鳥の色とか飛び方を見て、その名前が分かったり、その場所の冬がどれくらい厳しいか、前よりも正確に想像できるようになります。部屋から出ずに機械に向かっていくと、どんどん自分が大自然から離れる。感触とか、匂いとか、フィジカルな方面が弱くなっていく。足りないものを補給してやると、「こっちも味わってる自分」というのがとても嬉しくなって、人間としてこの世界をより楽しめている気がして、自分はこれでいいんだという気持ちが強まる。そしてまた、より安心して機械に向かってられる。嫌なことがちょっとあっても、それに対する防御力がちょっと上がってる。僕はそういうことがあります。

だからプログラミングをしてゲームを作ることは、すこし苦手意識があるぐらいの人のほうが、仲良くなれたときの喜びやブーストが素晴らしいと思います。たとえば想像してください、かなりレベルが上ってきた戦国時代の武士は何を習いますか?そうです、カラオケです。

なんとなく、「できない/馴染みがない/全然分からないけど、それを体験した後の自分を想像したとき、それになりたい気がする」という感覚があれば、個人的にはおすすめです。逆に、そういう感覚が起こらなければ個人的にはおすすめしません。でも、それは僕の基準や感覚なので、ぜひ自分の基準や感覚を大事にしてください。

ゆにここ

こういう設計にしようと思ったのは、参加した人が「自分をもっと好きになる」「なんか知らないけど自信が増えてる」みたいになれば、それぞれの人の次の動きを加勢することにならないかな?と思ったからです。そんな簡単にいかないかもしれないです。でも、狙いや願いを具体的に持っておこうと思います。

「ゆにここで開催されたカルチャースクールに参加して、その経験自体が良かった」という感じになればとてもいいなと思います。僕のやるゲーム作り教室の他には、

「鏡を使わないコンテンポラリーダンス教室」
「起業ってなにやればいい? 生きづらすぎて会社員ができなかった社長と働きやすい会社を考えるための教室」
「恋の歌だけじゃない 短歌教室」

があります。このカルチャースクール全体や、ゆにここ自体の感じ(>リンク)を読んでおくと、体験がより豊かになったりするかも。Discordでの質問・交流なども予定しているので、それぞれの気持ちで、お互いの楽しさを尊重しあって楽しく参加してくれると嬉しいです。