自分は、1998年7月3日にホームページを開設した。だから2023年の7月で25周年。この四半世紀で、世の中も自分も、何もかも変わった。
多くの人が個人サイトを作らなくなった。流行というのはそういうもので、ブログ、SNS、それ以降…という風に、大半の人は通過するだけだ。
エリマキトカゲでも、ハリーポッターでも、ナタデココでも、大半の人にとって流行は刹那的なものに過ぎない。だけど、その出会いが「一生もの」になる人が中には一定数いる。自分にとっては、パソコンの普及や個人ホームページの流行がそれだった。自力で出会えなかったかもしれない自分は、流行という仕組みに感謝している。
流行は完全ランダムに起こるものじゃない。インフルエンザとかでもそうで、環境側のジャックポット的な蓄積が前提となっていて、それが雪崩まで発展したものが流行なのだと感じる。たとえば、核家族化が進み、和菓子離れ久しく、コンビニが増え、低カロリーが好まれ、貿易収支がこうで…みたいな条件が整いまくった環境にナタデココが突き刺さる。流行が「作れるし、作れない」というのはそういうことだと納得できるかもしれない。
自分の場合、ホームページ以前にも、ファミコンやビックリマンシールの流行が直撃して、人生が変わっている。要するに、この時代全体が、たとえばメディア部門の技術革新・価格低下という継続的流行の中にあって、その一部分や派生としてゲームや食玩やホームページの隆盛がある。他にも世の中に大きな流れがいくつかある中で、単にたまたま自分はこれに素直に飲み込まれたに過ぎない。
だから今となっては、以前ほどにはホームページへの特別な思いを表現しなくなった。ところが逆に自分の中では、ますます大事で、強力な火種となっている気がする。それもまた、自分の人生に起こったことを素直に受け取れている気がするので、いいんじゃないかなという感じがする。